PREVENTION
予防歯科
予防歯科について
治療後のお口を健康に保つためには、毎日の歯磨き以外にも、虫歯や歯周病のリスクを検査・管理・予防を行う定期メインテナンスに通うことが大切です。症状が再発した際に早期発見・早期治療へ取り組むためにも、お口の様子を見せにいらしてください。
予防の重要性
予防歯科は、虫歯や歯周病を未然に防ぐことを主な目的としていますが、その重要性は口腔内の健康にとどまりません。健康な歯は、食事を楽しみ、しっかりと噛むことで消化吸収を助け、栄養バランスの取れた食生活を送るための基礎となります。また、歯の喪失は発音や表情に影響を及ぼし、コミュニケーション能力や自信の低下につながる可能性があります。
さらに、近年の研究で歯周病と全身疾患との関連性が明らかになってきました。歯周病は、心血管疾患や糖尿病、肺炎などのリスクを高めることが示唆されているのです。このように、口腔内の健康は全身の健康と密接に関係しています。
予防歯科では、定期的な歯科検診とセルフケアを通じて、虫歯や歯周病のリスクを早期に発見し、適切な対処を行います。これにより、歯を健康に保ち、生き生きとした日常生活を送るための土台を築くことができるのです。
歯ブラシによる清掃の限界
みなさん、虫歯になった事はありますか?その虫歯、繰り返していませんか?
毎日きちんと歯を磨いてるのにすぐ虫歯になったり、検診に行くたびに虫歯が見つかったり、、、
繰り返す虫歯には色々な原因がありますがほとんどが虫歯になりやすい場所へのブラッシング不足が原因です。そこで今回は、虫歯になりやすい場所の確認と予防法についてお話します。
三大虫歯好発部位
- 小窩裂溝
(しょうかれっこう) - 小窩裂溝とは奥歯の咬む面の溝のことを言います。溝の形、太さ、深さには個人差があり、中には細く深く、奥で広がっているものもあります。一般に溝の直径は20ミクロン位で、歯ブラシ一本の毛の直径は0.2mmです。そのため、溝の中を歯ブラシで磨き切る事は困難なため、不潔になりやすく虫歯の好発部位となっています。
- 隣接面
- 歯と歯の隣あった所は、三角錐のようなくぼんだ形をしています。
そのため歯ブラシが届きにくく、隣接し合ってる面は歯ブラシでは掃除できません。 - 歯頚部(しけいぶ)
- 歯頸部は歯と歯ぐきの境目です。歯の表面はエナメル質という硬い組織に覆われていますが、歯の根っこ部分に近づくにつれエナメル質が薄くなり、根の部分にはエナメル質はありません。そのため、磨き残しが少しでも付いたままになると直ぐに虫歯になってしまいます。他にも、歯と歯ぐきの境目には、1〜3mm度の深さの溝が歯の全周にあります。その溝の中に磨き残しが溜まり、虫歯好発部位に。
当院では歯周病検査・
除菌を実施しています
当院では「mil-kin」(見る菌)という口腔内細菌チェッカーで患者さまの菌を確認しています。
この医療機器は、患者さまのお口の中のプラーク(歯垢)を採取し顕微鏡で拡大して、スマートフォン越しに生きた細菌を見ていただけます。
虫歯や歯周病は生活習慣病であると同時に、細菌が引き起こす感染症です。
菌の量や活発度を見て、除菌、予防法をお伝えしますので体験してみましょう!
菌の種類
人間の口の中には300〜700種類の細菌が、数千億も生息していると言われています。その細菌の中には虫歯の原因となるミュータンス菌や歯周病菌なども含まれておりお口の疾患の原因となります。
全部の菌をお調べすることは不可能なので、主に虫歯、歯周病に関係している菌をピックアップしてお調べします
- カビ菌(カンジダ菌)
- カビ菌はお口の中に必ず住み着いている菌ですが大量に増えると歯ぐきが腫れるなど悪い影響が出てきます。また、カビ菌は歯周病菌の住みかにもなり、これらを減らすことにより歯周病原菌も少なくなると考えられます。
- スピロヘータ
(歯周病原菌) - 蛇のようにウネウネと動き、歯ぐきの中で毒素を出しながら増殖する毒性の強い歯周病原菌です。このスピロヘータが多いと歯周病の進行が早くなります。
- 運動性桿菌
(磨き残し、虫歯菌を含む) - お口の中に必ず住み着いている菌で、小さく活発に動き回っている菌です。歯ぐきの中で毒素を出しながら増殖し、口臭の原因にもなります。お口の中が汚れている場合は砂嵐のように大量にみられます。
- 原虫
- 歯肉アメーバや口腔トリコモナスなどの単細胞は原生動物です。これらは重度の歯周病疾患者にみられます。
確認後はどうしたら良い?
菌の量が多かったり、活発に動いている方は虫歯、歯周病になりやすい状態なので要注意です!菌を減らす為にブラッシング指導、歯石とり、虫歯治療などを行って下さい。
もっと手っ取り早く菌を減らしたい、しっかり予防したい方は、これらの菌を一旦リセットする、歯周ポケット内の除菌も行っています!!
下記症状に当てはまる方は
除菌をオススメします
- 虫歯になりやすい
- 口臭が気になる
- 歯が長くなった感じがする
- 歯がグラグラする
- 歯ぐきが腫れて出血や膿が出る
- 歯ぐきが痩せてきた
- 朝、口の中がネバネバする
歯周除菌治療
歯周病の主な原因は、歯周ポケット内に潜む細菌です。従来の歯周病治療は、歯石除去や歯根面の清掃により細菌を物理的に取り除くことが中心でした。しかし、近年では歯周除菌治療の重要性が注目されています。歯周除菌治療では、抗菌剤を用いて歯周ポケット内の細菌を化学的に除去します。これにより、細菌の再定着を防ぎ、歯周組織の回復を促すことができます。
除菌方法
歯周ポケット内に口腔機能水を入れ、除菌していきます。ご自身の菌をチェックして、ワンランク上の予防をしていきましょう!
料金 | 3,000円 |
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歯科医院で行う
メインテナンス
当院では、治療終了後3ヶ月ごとのメインテナンスを基本に、リスクの少ない方には通院頻度を少なくすることで、ご負担を抑えながらお口の健康管理ができるように努めています。歯科衛生士は担当制を採用し、患者さまとしっかりとコミュニケーションを取りながら、お口のクリーニングや歯磨きレッスンを行います。
患者さまが毎日行っている歯磨きは、虫歯や歯周病を予防するためには、特に大切な要素です。患者さまのお口の環境に合った歯磨き方法を身につけて、歯に歯垢や歯石を溜めることのないようにしましょう。
クリーニングでは、歯科医師や歯科衛生士が専用の機器とフッ素入りの研磨剤を使って、歯の表面や、歯と歯ぐきの間に付いた歯垢を取り除きます。また、歯の表面がツルツルになるため汚れが付きにくくなり、虫歯・歯周病・口臭予防につながるのも大きなメリットです。
ブラッシング指導
誤った歯磨きを継続していると、どんなに頑張っても磨き残しが増え、虫歯や歯周病のリスクが高まります。当院では、患者さまのセルフケアの質を向上させるために、歯磨き指導(TBI)を積極的に行っています。経験豊富な歯科衛生士が、わかりやすくアドバイスいたしますので、歯磨きに関する悩みがある方はぜひご相談ください。
スケーリング
スケーラーと呼ばれる専用の器具を使用して、お口の中の歯垢や歯石を除去する処置です。細菌の塊である歯垢が歯石になると、ブラッシングでは取り除くことが難しくなります。そのため、3か月に1度程度のペースでスケーリングを受けることをおすすめします。
PMTC
PMTCは、歯科専用の治療器具と研磨剤を用いて、歯の隅々まで磨き上げる処置です。歯に付着した汚れや細菌を徹底的に除去できるため、お口の中がさっぱりとします。また、PMTC後は汚れや細菌が歯に付着しにくくなるため、高い予防効果が期待できます。
自宅でできるセルフケア
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ブラッシング
正しいブラッシング方法を続けることは、口腔の健康を維持するうえで必要不可欠です。しかし、適切な歯ブラシを用いて十分に歯を磨けている人は意外と少ないのが現状です。つまり歯科衛生士による個別のブラッシング指導は、セルフケアの心強い味方となってくれるのです。
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デンタルフロス
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の清掃が難しいことがあります。そこで、デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどの歯間清掃用具を積極的に活用するようにしましょう。これらの用具を効果的に使用することで、歯間部のプラークや食べかすを効率的に除去できます。
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洗口剤
洗口剤は、殺菌作用や抗炎症作用を持つ成分が配合されています。そのため口腔内の衛生を保ち、虫歯や歯周病の予防に役立つ有効なアイテムです。
ただし、洗口剤でうがいをしても、歯垢(プラーク)を完全に除去することはできません。必ずブラッシングと併用することを心がけましょう。