CLENCHING
歯ぎしり・食いしばり


歯ぎしり・
食いしばりについて
食いしばりや歯ぎしりなどの口腔習癖を医療用語で「ブラキシズム」と呼びます。歯と歯を強く擦り合わせる「歯ぎしり」(グライディング)や歯を噛みしめる「食いしばり」(クレンチング)が有名です。どちらも症状が続くと歯や顎にダメージが蓄積するため注意しなければなりません。
実はこんなに怖い!!!
歯ぎしり、食いしばり

突然ですが、みなさんは自分が寝ているときに歯ぎしりをしていると思いますか?
この問いに対して「いいえ」と答える人が多いでしょう。
自覚症状もほとんどなく、一緒に寝ている家族にも言われた事がないのでしていないという結果にたどり着く方がほとんどです。しかし、歯医者に来られる方の口の中を見ると、多くの方に歯ぎしりの所見がみられます。歯ぎしり、食いしばりを放置していると、歯や体に大きな悪影響を及ぼします。
歯ぎしり、食いしばりが及ぼす
悪影響
歯ぎしりを行うことで、歯の噛み合う面がすり減ってしまう、歯ぐきに負担をかける、知覚過敏を進行させる、顎関節症のリスクを高める、などの悪影響があります
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歯に及ぼす悪影響
歯ぎしりによって歯が欠けたり、すり減ったりすると歯のエナメル質という硬組織が欠け落ち、虫歯になりやすくなります。歯が割れることもあり、割れ方によっては歯を抜かなければならない時もあります
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歯周病に及ぼす悪影響
歯ぎしり自体は歯周病の直接の原因にはなりませんが、すでに歯周病を発症している場合は、歯ぎしりによって歯周病の進行が加速する事がわかっています
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顎関節に及ぼす悪影響
歯ぎしりをする時に上下の歯にかかる力は、通常の食事の際の力に比べて非常に強い為、顎関節にかかる負担が大きくなります。歯ぎしり、食いしばり自体が顎関節症の原因になる事があります
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インプラントに及ぼす悪影響
歯ぎしりはインプラントにとっても危険です。インプラントが骨と結合している最中にインプラントに強い力がかかると、インプラントが脱落する事があります
歯ぎしりの原因
歯ぎしりの原因は明確にはわかってませんが歯並び、噛み合わせ、睡眠の質の低下、親知らずなど口の中に関する要因と精神的要因のストレスなどが考えられます。
自覚がない方への
セルフチェック
- 奥歯や前歯がすり減っている
- 尖っている犬歯が平担になっている
- 虫歯や歯周病ではないのに
知覚過敏がある - エラがはっている
- 歯の被せ物や仮歯などがよく取れる
- 頭痛や肩凝りがある
- 舌や頬の内側に噛み跡ができている
- 歯槽骨にこぶのような骨の隆起がある
- 朝起きた時、
顎が痛い、だるい感じがする
この中でチェックが一つでもある場合や気になる点があれば、歯ぎしりを疑っても良いでしょう。
当院で行っている
治療方法

マウスピースによる治療
歯ぎしりや食いしばりの改善には、就寝時に使用するオーダーメイドのマウスピース治療が効果的です。初回来院時には、口腔内の詳細な検査とレントゲン撮影、歯のクリーニングを行った上で、歯型の採取を行います。その後、歯科技工士が患者さま一人ひとりの歯型に基づいて、精密なマウスピースを作製します。完成したマウスピースは、再来院時に試着し、フィット感や装着感を確認。使い方や注意点などをお伝えした後にお渡しします。

スポーツ用
マウスガードによる治療
スポーツ活動時の衝撃から歯や顎を守るために、当院ではカスタムメイドのマウスガードをご提供しています。スポーツ用のマウスガードは既製品が売られています。しかし、当院のマウスガードは、歯科医師と歯科技工士が連携して、患者さまの口腔内に合わせて設計・製作しているのが強みです。高品質な材料を使用し、優れたフィット感と耐久性を実現しています。また、マウスガードの製作に先立ち、虫歯の有無を確認し、必要に応じて治療を行います。これは、マウスガード装着後に虫歯の治療を行うと、歯の形状が変化し、マウスガードの適合性が損なわれる可能性があるためです。

噛み合わせの調整
歯ぎしりの原因の一つに、不適切な噛み合わせが挙げられます。当院では、噛み合わせの問題に対して、包括的なアプローチを行っているのが特徴です。まず、詳細な咬合分析により、歯の接触状態や顎の動きを評価。その結果に基づいて、歯の形態修正や補綴治療(被せ物など)、矯正治療などをご提案します。